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昇圧トランスとは
こんにちは。ジャストフレンズです。
本日はレコードを聴く際に使用する昇圧トランスについて解説させて頂きます。
どんな時に使いますか?
レコードプレーヤーでレコードを聴く場合、レコード針(カートリッジ)を使いますが、大きく分けて2種類のレコード針が存在します。そのうちMCカートリッジを使う場合、そのままアンプのフォノ入力に入れても音量が小さ過ぎるので、「フラットな特性をもったまま、ゲインだけを引き上げる」昇圧トランスの助けを借りるわけです。下の写真はアンプ側でMMとMCの切替が最初から付いているSANSUI製のアンプです。他にもDENONやYAMAHAなどの機種でも切替可能なアンプの場合、MCトランスは必要ありませんが、音質の変化をさせたい時にはトランスを使用してMMの入力にしても使用出来ます。
MC(ムービング・コイル型)カートリッジ
ムービング・コイル型は、高音域の再生での反応が良いとされ、ムービング・マグネット(MM)型に比べ、一般的に「高価ではあるが高性能」とされている。コイルのターン数(巻数)を増やせないため、出力が低い為に昇圧トランスが必要。
代表的なMCカートリッジ
ortofon SPU-GE,DENON DL-103,FRなど
MM(ムービング・マグネット型)カートリッジ
ほとんどのレコード針はMM型。出力電圧が高く昇圧トランスを使用しなくても十分な音量が得られる。
代表的なMMカートリッジ
SHURE V15TYPE3,SHURE M44G,ortofon concordeなど
昇圧トランスの接続方法
レコードプレーヤーから出ているケーブルを昇圧トランスの1次側(INPUT)に差し込みます。この時にアース線の接続も忘れずに行ってください。アース線が正しく接続されていない場合に「ブーン」というハム音がします。
昇圧トランスの2次側(OUTPUT)には、アンプへの接続コードが付いているトランスもあります。
代表的な昇圧トランス
昇圧トランスを選ぶ時はどのような基準で選べば良いでしょうか?まずは現在使っているMCカートリッジメーカーの専用トランスを使ってみましょう。MCカートリッジには、ローインピーダンス型、ミディアムインピーダンス型、ハイインピーダンス型とカートリッジの内部インピーダンスに違いがあるので出来るだけインピーダンスがマッチングした昇圧トランスを使用して下さい。
色々なメーカーの昇圧トランスを使用する場合の注意点として、インピーダンスのマッチングに注意して下さい。送り出し側に対して受け取る側のインピーダンスが高い場合、害は少ないですが、送りが高く受け側が低い状況は絶対に避けてください。
DENON AU-320
デノン製の昇圧トランスAU-320です。2つの入力端子と2種類の入力インピーダンス切替が出来ます。DENON DL-103との相性は抜群で、インピーダンス40Ωでベストマッチします。40Ω端子の昇圧比が1次インピーダンス40Ω、2次インピーダンス4kΩですので10倍(4000Ω÷40Ωの平方根)、3Ω端子のローインピーダンス接続では昇圧比は1次インピーダンス3Ω、2次インピーダンス4kΩですので約36倍(4000Ω÷3Ωの平方根)となります。
ortofon T-20
オルトフォン専用のローインピーダンス用MC昇圧トランスです。MC20は勿論のことSPUにも合わせることが可能で期待を裏切りません。入出力は1系統ですがバイパスができMM/MCを両方切り替えて使用可能で便利な設計になっています。
JS(Jorgen Schou) NO.6600
デンマークJS(Jorgen Schou)社製の希少な昇圧トランスです。ヴィンテージオルトフォンSPUと相性が良く中高域に厚み、暖かみがある音質の印象です。SPUらしさをだせるトランスのひとつです。
当オンラインストアにて在庫確認出来ますのでよろしければご覧下さい。
昇圧トランス在庫
合わせてフォノイコライザーについての解説ページもご覧ください。
以上、MCトランスの解説でした。使い方は分かって頂けたでしょうか?
ヨドバシさんサイトのでも新品も販売していますので参考にして下さい。