こんにちは。ジャストフレンズです。
本日はレコードを聴く際に使用する昇圧トランス(MCトランス)について、基本から分かりやすく解説します。あわせて検索されることの多いDENON AU-320を例に、特徴・昇圧比・相性についても詳しく紹介します。
目次
昇圧トランス(MCトランス)とは
どんな時に使いますか?
レコードプレーヤーでレコードを聴く場合、レコード針(カートリッジ)を使いますが、大きく分けてMMカートリッジとMCカートリッジの2種類があります。
そのうちMCカートリッジは出力電圧が低いため、そのままアンプのフォノ入力(MM)へ接続すると音量が小さすぎることがあります。
そこで「フラットな特性を保ちながら、ゲインだけを引き上げる」ために、昇圧トランス(MCトランス)を使用します。
下の写真はアンプ側でMMとMCの切替が最初から付いているSANSUI製のアンプです。他にもDENONやYAMAHAなど、MC入力切替が可能なアンプの場合は昇圧トランスが必須ではありません。
ただし、音質の変化を狙いたい場合は昇圧トランスを使用し、MM入力へ接続して楽しむこともできます。

MC(ムービング・コイル型)カートリッジ
ムービング・コイル型は、高音域の再生での反応が良いとされ、ムービング・マグネット(MM)型に比べ、一般的に「高価ではあるが高性能」とされている方式です。
コイルのターン数(巻数)を増やしにくく出力が低いため、昇圧トランスが必要になるケースが多いです。
代表的なMCカートリッジ
ortofon SPU-GE、DENON DL-103、FR など
MM(ムービング・マグネット型)カートリッジ
一般的なレコード針はMM型が多く、出力電圧が高いため、昇圧トランスを使用しなくても十分な音量が得られます。
代表的なMMカートリッジ
SHURE V15TYPE3、SHURE M44G、ortofon concorde など
昇圧トランスの接続方法

レコードプレーヤーから出ているケーブルを、昇圧トランスの1次側(INPUT)に差し込みます。
この時にアース線の接続も忘れずに行ってください。アース線が正しく接続されていない場合、「ブーン」というハム音が発生します。

昇圧トランスの2次側(OUTPUT)には、アンプへの接続コードが付いているトランスもあります。
DENON AU-320 昇圧トランスの特徴と使い方
DENON AU-320は、デノン製のMCカートリッジ用昇圧トランスです。
2つの入力端子を備え、さらに3Ω / 40Ωの入力インピーダンス切替が可能な構成になっています。
特にDENON DL-103との相性の良さで知られ、中古市場でも人気の高いモデルです。

DENON AU-320の入力切替と昇圧比(10倍 / 36倍)
AU-320は入力端子(40Ω / 3Ω)により昇圧比が変わります。
- 40Ω端子:1次インピーダンス40Ω、2次インピーダンス4kΩ → 昇圧比 約10倍(4000Ω÷40Ωの平方根)
- 3Ω端子:1次インピーダンス3Ω、2次インピーダンス4kΩ → 昇圧比 約36倍(4000Ω÷3Ωの平方根)
DENON DL-103との相性(40Ωでベストマッチ)
DENON DL-103との組み合わせでは、40Ω端子がバランス良く、SN・音量感・抜けの良さの面で扱いやすい印象です。
音質を大きく色付けしにくい設計で、MCカートリッジ本来の音を引き出しやすいのもAU-320の魅力です。
代表的な昇圧トランスの選び方
昇圧トランスを選ぶ際は、まずは現在使っているMCカートリッジメーカーの専用トランスを使ってみましょう。
MCカートリッジにはローインピーダンス型、ミディアムインピーダンス型、ハイインピーダンス型があり、内部インピーダンスが異なります。
できるだけインピーダンスがマッチングした昇圧トランスを選ぶことが重要です。
色々なメーカーの昇圧トランスを使用する場合の注意点として、インピーダンスのマッチングに注意してください。
送り出し側に対して受け取る側のインピーダンスが高い場合、害は少ないですが、送りが高く受け側が低い状況は避けてください。
代表的な昇圧トランス(MCトランス)
ortofon T-20

オルトフォン専用のローインピーダンス用MC昇圧トランスです。MC20はもちろんSPUにも合わせることが可能で期待を裏切りません。
入出力は1系統ですがバイパスができ、MM/MCを両方切り替えて使用可能で便利な設計になっています。
JS(Jorgen Schou)NO.6600

デンマークJS(Jorgen Schou)社製の希少な昇圧トランスです。ヴィンテージオルトフォンSPUと相性が良く、中高域に厚み、暖かみがある音質の印象です。
SPUらしさを出せるトランスのひとつです。
当オンラインストアにて在庫確認できますので、よろしければご覧ください。
合わせてフォノイコライザーについての解説ページもご覧ください。
フォノイコライザーとは?MM・MC対応機種の選び方
以上、昇圧トランス(MCトランス)の解説でした。使い方は分かって頂けたでしょうか?
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