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Celloが設立された理由

オーディオファンなら一度が憧れたことのあるMark Levinsonは、個人の名前が冠せられたブランドメーカーです。マーク・レビンソンは、当初スタジオミュージシャンとして活動する中で、最新電子回路を取り入れたプロ用レコーディング機材の開発をスタートさせます。始めに彼は、プロオーディオ用として開発されたBurwen社の高性能オペアンプ・モジュールを使った、19″ラックマウント式の巨大な業務用プリアンプ「LNP-1」を1973年のAESで発表しますが評価されず、LNP-1の特長であった2つのメーターを小型化し、高さを約1/2に抑えた「LNP-2」は、Burwenの高性能モジュールやプロ用音響機器から流用された超高精度ボリュームが実現した、当時としては画期的な高S/N性能がもたらす静寂感が他メーカー製品の追従を許さず一気に注目を集めました。そうしてオーディオシーンに彗星のように現れた彼は、自らの名を冠したブランドMark Levinsonを立ち上げ、歴史的な名機を発表した後、社を去り1984年にNEW YORKから北東の街New Havenに「Cello」を設立します。
Celloが設立され最初にできた製品がイコライザーでもある「cello AUDIO PALETTE(パレット)」です。Cello製品は、録音現場やスタジオ・マスタリング、モニタリング用の完全なシステムを目指していました。Celloプロダクトで作られたレコード評価はレコード評論家、批評家が一貫して音質的に優れていると述べています。録音の現場でマイクとデッキがあれば後はチェロ製品でマスタリングからモニタリング(スピーカー)まで可能にすることがcello誕生のコンセプトの一つでした。数々の有名なエンジニアや音楽プロデューサーがCelloを絶賛していました。Mark Levinsonの理想が生み出したハイエンドの一つの極みではないでしょうか。

チェロ・ミュージック&フィルム・システムズ(CMFS)は、ニューヨークの中心部に居を構え、当時の主宰者であるマークレビンソン氏はここに常駐しており、レコーディングやチェロのトータルプロモーションを行っていました。チェロを支える主な人物はエンジニアでもあるトム・コランジェロ氏です。マークレビンソン時代から第一線で活躍する敏腕設計者です。続いてトム・コランジェロ氏と同格の設計エンジニアであるポールジェイソン氏です。チェロに入社して設計を担当しデジタル、アナログ共に精通したベテランエンジニアです。チェロ製品の特徴でもある高性能アッテネーターは、すべて手作業で作られており開発の際、マークレビンソン氏は高性能マイクを設置して市販されているソールだけではなく、実際に自分で収録を再生し製品の完成度を入念にチェックしていました。ハイエンドオーディオを単なる商売としてではなく、多くのユーザーの要望と趣味性を高めるべく素晴らしい製品を手がけ、Celloは数々の名機を世に送り出しました。

(※Audio Dripper TOKYO より画像引用)

CELLO DUET 350

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CELLO ENCORE 1MΩ Anniversary edition

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