こんにちは。ジャストフレンズです。
実家の片づけをしていると、意外なところで手が止まってしまうことがあります。
それは、古いオーディオ。
父が大事にしていた真空管アンプや、スピーカーの上にうっすら積もったほこりを拭った瞬間に、
その人の時間が蘇るような気がする。
家電でも家具でもない。そこにあるのは「音の記憶」。
だからこそ、処分するか残すか、家族で意見が分かれることもあります。
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そこで、もし遺品で意見が分かれたときに家族で話し合うコツや考え方をお伝えしたいと思います。
目次
残したい人と、手放したい人 — どちらも正しい
「せっかくだから残しておきたい」という人もいれば、「もう使わないんだから、手放そう」と考える人もいます。
このとき大切なのは、どちらが正しいかではなく、それぞれが何を大事にしているのかを理解することです。
たとえば、残したい人は、「思い出」を守りたい。
手放したい人は、「生活の区切り」をつけたい。
方向は違っても、どちらも「大切な人の時間を大事にしている」という点では同じです。
だからこそ、「どちらが正しい」と結論を急がずに、まずは「気持ちを聞くこと」から始めてほしいと思います。
家族で話すときの3つのコツ
実際にオーディオをどうするかを話し合うとき、ちょっとしたコツがあるだけで、穏やかに進められます。
①「いつか使う」ではなく「どう使うか」を話す
「そのうち誰かが使うかも」と残すと、
結果的にずっと眠ったままになってしまうことが多いです。
残すなら、「誰が」「どんなときに」使うかまで決めておくといいでしょう。
たとえば、
・音楽好きの子どもが一台を引き取る
・リビングで家族共有のBGM機として置く
・壊れても修理して使い続ける
そんな“具体的な未来”を描けたとき、そのオーディオは再び息を吹き返します。
② 「モノの話」ではなく「人の話」をする
オーディオをどうするかという話の裏には、「父が好きだった曲」「家族で聴いた音楽」など、人それぞれの思い出が隠れています。
だからこそ、モノの価値だけで判断せず、その「背景にある人」の話をすることが大事です。
「お父さんがこのスピーカーでよく流してた曲、なんだっけ?」
そんな会話から始めれば、自然と心の整理が進み、手放すにしても穏やかに受け入れられます。
③ 売る=終わり ではなく、“次の音を鳴らすこと”と考える
「売る」と聞くと、なんとなく寂しく感じるかもしれません。
でも、それは“終わり”ではなく、“音の引き継ぎ”です。
古いオーディオは、いまでもマニアの間では価値があります。
修理して大切に使う人、音の個性を楽しむ人がたくさんいます。
誰かがその音をもう一度鳴らしてくれる。
そう考えると、手放すことも立派な「継承」になります。
もし売却するなら、「古い機材にも理解がある専門店」や「丁寧な買取対応をしてくれる業者」を選ぶのが安心です。
音の扱いをわかっている人の手に渡れば、きっとその機器も喜ぶはずです。
残すこと」も「手放すこと」も、どちらも供養のかたち
遺品整理の現場を見ていると、残す人も、手放す人も、どちらも「故人を想っている」のがわかります。
残すことは、「記憶を身近に置いておく」供養。
手放すことは、「記憶を新しい場所に送る」供養。
どちらを選んでも間違いではありません。
大切なのは、納得できる形で決めること。
そのために家族で話す時間は、単なる片づけではなく、「心の整理の時間」にもなるのです。
音が鳴らなくなっても、想いは残る
スピーカーから音が鳴らなくなっても、その部屋の中には、まだ“記憶の音”が残っています。
朝のラジオの音、笑い声、針のノイズ。
すべてが、その家族の暮らしの一部だった。
だから、残してもいいし、手放してもいい。
大事なのは、その判断を誰かと共有することです。
ひとりで決めてしまうより、話しながら決めた方が、そのオーディオも、きっと静かに微笑んでくれるはずです。
音は形を持たないけれど、人の記憶をいちばん長く残すのは、やっぱり音なのだと思う。
ジャストフレンズは、そんな想いを込めてお客様の大切なオーディオの買取を行なっています。
大切にしてきた価値を当店がしっかり守り、メンテナンスをし次に大切にしてくださる方へお繋ぎいたします。

